発生研究部門 スタッフ

矢尾板 芳郎

教授 / 医学博士

 無尾両生類の変態は、劇的な形態変化であり、同時に機能変化であり、多くの人が観察したことのある身近な現象でもある。両生類の変態は甲状腺ホルモン(TH)が、その受容体である甲状腺ホルモン受容体(TR)に結合することで始まる。成長と共に血中THが徐々に上昇し、低レベルのTHに反応して足の成長が生じ、変態のクライマックスに急激にTHが上昇する時に尾の退縮が起きる。その順番がTRの発現量で決まることを明らかにした。また、尾の退縮に伴う筋細胞死に関しては、始めにTHに反応して筋細胞が散発的に自殺し、その後に細胞外基質が分解されることで筋細胞の死が促進されることを示した。最近はゲノム編集で変態関連遺伝子を破壊することによる影響を調べることにより変態の分子機構を研究している。

鈴木 厚

准教授 / 博士(薬学)

 私たちの体の形づくりの基本となる中胚葉・神経組織の形成機構、および幹細胞組織の形成・維持や組織再生の機構を調べています。生物科学科の学生はもとより、他大学からの学生や留学生も集い、研究室は賑やかです。研究室のメンバーと共に、基礎科学に貢献し、近い将来に医学・薬学の役に立つような研究を目標にしています。教科書に載るような重要な発見を目指しています。教育面では、中学・高校教員との連携も行っています。文部科学省ナショナルバイオリソースプロジェクトには、2012年から参加しており、英国と米国にあるツメガエルリソースセンター等との国際連携と共同研究、および実験技術講習会のオーガナイズを担当しています。

古野 伸明

准教授 / 理学博士

九州大学理学部生物学科卒業、九州大学大学院医学系研究科 理学博士
職歴 久留米大学分子生命研究所・助手、九州大学理学研究科・助手
   ケンブリッジ大学Wellcome/CRC研究所客員研究員

 研究テーマは、細胞周期の研究とその概念を用いた卵減数分裂と初期胚の特殊な細胞周期の機構解析。
 細胞が倍加するときの過程を細胞周期といい、この過程は通常4つの段階(G1期, S期, G2期, M期)に分けられる。細胞周期の観点から見ると、減数分裂はS期をスキップして2回の連続した分裂を行う。また、受精後は、両生類の場合、最初の一回はG2期があるものの、その後はG1期、G2期のない非常に早い分裂を行う。この現象は、通常の体細胞分裂と著しく異なっている。この特異な分裂が、その時期に特殊な細胞周期調節因子が発現する事や、通常と違った調節を受ける事で実現されていると考えて研究を行っている。

高瀬 稔

准教授 / 理学博士

 背景にあるテーマは「生命の連続性」です。何十億年に亘って生命体が継続・変化してきた,そしてこれからも続いていくであろう「生命の連続性」を考えたときに,頭に浮んだキーワードは「生殖」でした。その「生殖」を実現しているのが「生殖細胞」であり,「性決定」,「性分化」,「精子形成」,「卵形成」,「受精」,「全能性」と考えます。それらのキーワードをライフサイクルに当てはめて,それぞれの現象について研究することにより,「生命の連続性」の不思議さを理解し,そして実感できるのではと期待しています。最近は,恩師から教えられた2本立て(steadyとventure)として,両生類を使ったバイオミメティクス(生物模倣)も始めています。

花田 秀樹

助教 / 博士(医学)

 自分のことをアピールすることなど、ついぞやったことはない。何をアピールすればよいかわからないからである。とはいえ、こんなのはどうだろう。これを読んでいる方たちはこんな経験はおありだろうか?例えば、学校帰りの田んぼのあぜ道で、農薬まみれになりながら家に帰るといった経験である。農薬が身体に良いわけがないことぐらい誰でもわかるが、子供の時分の私にその毒性など知る由もない。ただ直接浴びた者にしかわからない何とも気持ちの悪さだけが記憶に残り、否が応でも、自分が浴びた毒の毒性を考えるようになる。それが今の私の仕事である。字数の制限が来たようなので、続きはいつかまたどこかで。

中島圭介

助教 / 博士(理学)

 千葉県出身。高校まで千葉県内で過ごし、長嶋茂雄と同じ佐倉高校を卒業した。高校時代は山岳部で活動しており、見かけによらずアウトドア派で滅多に風邪をひかなかった。大学は早稲田大学の教育学部に入学するも教員免許は持っていない。大学時代は生物同好会に所属し一年中日本全国の動物や鳥を追いかけていた。冬の北海道において一人で1週間野宿をしたり、獣班と鳥班と同好会の合宿をハシゴして2ヶ月間の夏休み中に布団で寝たのは4日だけといった、やや常識はずれな活動をしていた。卒論および修士課程で菊山榮先生の研究室でカエルの研究に手を染め、以来30年間カエル一筋に研究を続け、現在は屋内動物と化している。

田澤 一朗

助教 / 博士(理学)

 カエルのオタマジャクシは、尻尾のオマケとして前端に内臓が付いていると言って良いくらい尻尾の存在率が高く、尻尾があるのが特徴である脊索動物の中でも極端なプロポーションです。ですが成長すると突然内部から尻尾を壊しだし、消化吸収してしまいます。残った部分は元気にカエルになるのに!こんなふうに大人になる前に消えてしまう運命の尻尾ですが、切断してビタミンAを作用させると、大人の器官である後ろ足が何故か生えてきます。こんな一見不思議な尻尾に関わる現象のしくみを調べることで、動物の形作りやボディープラン成立の謎解明に近づけるのではと期待して日々研究しています。

研究員・大学院生

研究員 竹林 公子
研究員 掛橋 竜祐

博士課程後期3年 Nusrat Jahan*
博士課程後期2年 逸見敬太郎
博士課程後期1年 Regina Putri Virgirinia*
博士課程前期2年 金子 太郎
博士課程前期2年 内田 実沙
博士課程前期2年 中村 誠
博士課程前期2年 森岡 晶
博士課程前期1年 神林 千晶
学部4年 高橋 恵理
学部4年 吉元 雄太
*10月入学文部科学省国費留学生