発生研究部門の鈴木 厚准教授らを含む国際共同研究グループは、モデル生物として有用なアフリカツメガエルのゲノムを解読・解析し、その論文が英国科学誌『Nature』に掲載されました。アフリカツメガエルは、「細胞の初期化」の研究で2012年ノーベル賞を受賞した英国ケンブリッジ大学のジョン・ガードン博士が研究に用いたカエルであり、同賞を共同受賞した京都大学の山中伸弥博士によるiPS細胞研究の基礎を築きました。本学を含む国際共同研究グループによりアフリカツメガエルのゲノムが解読されたことで、進化、環境適応、疾患メカニズムの解析や再生医療等の幅広い分野の生命科学研究がさらに加速することが期待されます。
本研究では、鈴木 厚准教授がプロジェクトリーダーシップメンバーとして中核的な貢献を果たし、多くの共同研究者と協力して詳細な遺伝子モデル解析、遺伝子発現解析、およびゲノムライブラリーの保存・調製を行いました。また、様々な組織・臓器の形成に重要な誘導因子シグナル伝達経路の解析を行い、全ゲノム重複に伴うユニークな変化を見出しました。その成果は、Nature誌に加え、Developmental Biology誌に掲載されました。
Nature:
(表紙) http://www.nature.com/nature/journal/v538/n7625/index.html
(論文)http://www.nature.com/nature/journal/v538/n7625/full/nature19840.html?foxtrotcallback=true
(解説)http://www.nature.com/nature/journal/v538/n7625/standfirst/538320a_ja.html
Developmental Biology:
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012160616300604
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0012160616300410