発生再生シグナル研究ユニットの大学院生・小池 遼太、鈴木 厚准教授らは、ジンクフィンガータンパク質・Znf281がツメガエル胚の神経発生に必須であることを発見しました。これまで、Znf281はヒト腫瘍の悪性化や胚性幹細胞の維持に重要であることが報告されていましたが、初期発生過程における機能は十分に分かっていませんでした。今回の研究によって、神経組織に発現しているZnf281が骨形成タンパク質(BMP)シグナルを抑制して神経形成を促進すること、および初期発生過程の神経発生に必須であることが明らかになりました。BMPシグナルはヒト腫瘍の発生や悪性化にも関与することから、今回明らかになったZnf281によるBMPシグナル抑制経路は、神経発生のみならずヒト腫瘍の発生・悪性化メカニズムの理解にも寄与すると考えらえます。この研究成果は、国際学術雑誌Development, Growth & Differentiation (DGD)に掲載され、表紙論文に採用されました。

Koike R, Nakamura M, Takebayashi-Suzuki K, Suzuki A. The zinc finger protein Znf281 is essential for the formation of neural tissue in Xenopus embryos. Dev. Growth Differ. 2026 Jan;68(1): e70040. doi: 10.1111/dgd.70040. PMID: 41536077.